(4) 山道をはこぶ。

 収穫したチェリービーンは、そのまま放置しておくと、糖分をふくむ果肉が発酵をはじめるし、果肉の色素が豆に浸透してしまい等級の評価がさがってしまいます。ですから一日の収穫がおわると、リュウゼツランやビニールのひもで編んだ袋に、収穫したチェリービーンを残らずつめて、水洗・脱果の工程の待つ場所へとむかわなければなりません。

 コーヒーの木は庭先に植えているわけではなく、ほかの作物では使えないような山の斜面に植えられていることが多いため、収穫物をはこびだす作業が一仕事になるわけです。

 急斜面ですからラバが大活躍、100kgちかい重さの荷物を背中に2俵、砂ぼこりを上げながら、けもの道のように細くジグザグの山道をぐんぐんと登っていきます。ラバに積み切れないときは人間が運びます。積荷の袋をおんぶするようなかっこうで背負い、額から背中に、輪にした帯をまわして袋の下側にかけてます。ひたいと背中でこうして荷重をささえると、両手はフリーの状態にして山道を登ることができるのです。

 グァテマラの先住民は身長が低く、成人男性でも平均が160cmくらいですが、重たい荷物を背負って急斜面をかつぎあげる体力は見事なものです。この担ぎ方はネパールなどの山岳地帯でもみかけることができます。